准学校心理士資格取得申請者が急増しています!

[2020.9.28]
准学校心理士資格認定委員会委員長
大野精一(星槎大学大学院 教授・研究科長)

「嬉しい悲鳴」という言葉を使えるとは思いませんでした。
つい先頃行った准学校心理士資格認定審査で800名を超える申請者に向き合いました。
現在担当している審査委員だけでは間に合わない可能性もあるため急遽審査委員を増やしましたが,それでも去年とは比べものにならないくらいでした。
来年以降どのような推移となるかさまざまな有り様を想定していますが,この准学校心理士をみなさんとともに大切に育てていきたいと思っています。

われわれ委員会としては現在のこのコロナ禍の情勢を深く憂慮しています。
少なくとも次の三点が解決すべき今後の課題・問題として重くのしかかっています。

先ず第一に,准学校心理士は学校心理士資格への第一歩ですので,そのための研修会等のサポートは十分にできているのか。
年次大会も中止となりました。各地の支部研修会も思うように開催できません。
こうした状況を踏まえて准学校心理士の研修会等をzoom等の遠隔研修でできないかどうか,学校心理士申請の年限を延長すべきかどうか等を検討しています。

第二に,この情勢下で各短大や大学,専門学校等が学生さん等へ准学校心理士に関わる情報の周知徹底ができているか。
全国各地の短大・大学・専門学校等の担当者の方々のご努力で今年度の准学校心理士資格取得申請者が急増しました。
かなり各学校でご苦労いただいたと推察し,こころから御礼申し上げます。
その一方で既に加盟校手続きは済んでいても,このコロナ禍の情勢の下,校内の何らかの事情で申請のための広報や手続き等に遅延等が生じたことも考えられます。
現段階では加盟校の様子がわかりませんので,今後どのような対応をすべきか慎重に考えるべきだと思っています。

さらに第三に,こうしたコロナ禍の情勢であっても准学校心理士(学校心理士)資格の大切さをキチンと説明できるかどうかが問われています。
「ピンチは(が)チャンス」になるのは,こうした学校心理士(准学校心理士)としてのアイデンティティを明確にしているときだけ(その努力をしているときだけ)に限られるのではないでしょうか。
この意味で,学校心理士年報に長期連載される論考(准学校心理士のみなさんが読めるようにこの部分については,HPで掲載するようにします)に注目してください。

まだまだこのコロナ禍は終息どころか,収束の見込みすら立っていません。
准学校心理士のみなさん,そして加盟校の先生方や事務局のみなさんにはくれぐれもご自愛くださるようお願い申し上げます。